本文へ移動
かんたん計算ツール

消費税の特例比較ツール

個人事業者が売上と仕入れを入れると、2026〜2028年分の納付税額を2割特例・3割特例・簡易課税・本則課税の4通りで計算し、いちばん少ない方法を示します。 簡易課税の届出期限も出ます。

内容は に国税庁の資料で確認しました。

金額を入れて4つの方法を比べる

個人事業者(課税期間は暦年)向けです。金額はすべて税込・円で入れてください(基準期間だけ税抜)。

課税売上(税込)

値引き・返品・割戻しなど。なければ0

課税仕入れ等(税込・本則課税の計算用)

経費などのうち消費税がかかるもの。インボイス要件を満たさない仕入れの経過措置は未対応です

事業の状況

1,000万円以下なら免税事業者の範囲、5,000万円以下なら簡易課税の範囲

結果は概算です。実際の申告は、税理士か税務署に確認してください。入力した金額はブラウザの中だけで計算し、サーバーには送りません。

このツールが向いている人

法人、課税期間を短縮している人、2種類以上の事業区分がある人は、このツールの前提に合いません。

2割特例と3割特例のしくみ

どちらも、インボイス制度をきっかけに免税事業者から課税事業者になった人の負担を軽くするための経過措置です。 売上にかかる消費税額から一定の割合を差し引いて納付税額を出すので、仕入れや経費の消費税を集計する必要がありません。

2割特例と3割特例の違い
項目2割特例3割特例
使える期間令和5年10月1日〜令和8年9月30日を含む課税期間(個人事業者は2023年分〜2026年分)2027年分(令和9年分)・2028年分(令和10年分)
対象免税事業者からインボイス発行事業者になった事業者(個人・法人)免税事業者からインボイス発行事業者になった個人事業者(法人は対象外)
主な条件基準期間の課税売上高が1,000万円以下など基準期間の課税売上高が1,000万円以下など
納付税額売上税額の2割(売上税額の80%を控除)売上税額の3割(売上税額の70%を控除)
届出不要(確定申告書に付記)不要(確定申告書に付記)

次のような課税期間は、2割特例・3割特例を使えません(国税庁 Q&A 問115-2 などから主なものを抜粋)。

2028年分は、令和10年4月1日以降、3割特例の計算の対象から特定少額資産の譲渡の対価の額が除かれます(問114-2)。このツールはこの除外を計算に入れていません。

簡易課税・本則課税との違い

簡易課税
売上税額に、事業区分ごとのみなし仕入率(第1種90%〜第6種40%)をかけた額を控除します。 基準期間の課税売上高が5,000万円以下で、事前に「消費税簡易課税制度選択届出書」を出している場合に使えます。使い始めると原則2年間は続けて使います。
本則課税(一般課税)
実際の仕入れや経費にかかった消費税を控除します。帳簿とインボイスなどの保存が必要です。

簡易課税の届出は、原則として使いたい年の前年12月31日までに出します。前年に2割特例・3割特例を使った人は、使いたい年分の確定申告期限までに出せば、その年分から簡易課税を使えます(No.6505)。 ツールの結果には、入力内容に応じた提出期限を表示します。

手計算で4つの方法を比べる例

税込売上が5,500,000円(すべて標準税率10%)、第5種事業(サービス業)、税込の課税仕入れが1,100,000円の個人事業者の場合です。 免税事業者からインボイス発行事業者になり、基準期間の課税売上高は1,000万円以下とします。

  1. 課税標準額は、5,500,000 × 100/110 = 5,000,000円を千円未満で切り捨てた5,000,000円です。
  2. 売上にかかる消費税額(国税)は、5,000,000 × 7.8% = 390,000円です。
  3. この額から、方法ごとに決まった控除税額を引きます(百円未満切捨て)。地方消費税は、国税の差引税額 × 22/78 です。
方法ごとの納付税額(円)
方法控除税額差引税額(国税)地方消費税納付税額合計
2割特例(2026年分)390,000 × 80% = 312,00078,00022,000100,000
3割特例(2027年分)390,000 × 70% = 273,000117,00033,000150,000
簡易課税(第5種)390,000 × 50% = 195,000195,00055,000250,000
本則課税1,100,000 × 7.8/110 = 78,000312,00088,000400,000

この例で最も少なくなるのは、2026年分が2割特例(100,000円)、2027年分が3割特例(150,000円)です。 売上が同じでも、2割特例から3割特例に変わると、納付税額は50,000円増えます。

単一の事業区分の場合、第1種事業(卸売業)・第2種事業(小売業など)の簡易課税はみなし仕入率が90%・80%なので、 3割特例(控除70%)より納付税額が少なくなります。仕入れや経費の消費税が多い年は、本則課税のほうが少なくなることもあります。

計算式

  1. 課税資産の譲渡等の対価の額 = 税込売上 × 100/110(軽減税率は 100/108)、1円未満切捨て
  2. 課税標準額 = 上記を千円未満切捨て(税率別。合計は対価の額の合計を千円未満切捨て)
  3. 課税標準額に対する消費税額 = 課税標準額 × 7.8%(軽減税率は 6.24%)
  4. 売上対価の返還等に係る消費税額 = 返還等(税込)× 7.8/110(軽減税率は 6.24/108)
  5. 控除税額: 本則課税 = 税込仕入 × 7.8/110(軽減 6.24/108)/簡易課税 = (消費税額 − 返還等税額) × みなし仕入率/2割特例 = 同 × 80%/3割特例 = 同 × 70%
  6. 差引税額(国税)= 消費税額 − 控除税額 − 返還等税額(百円未満切捨て。マイナスは還付)
  7. 地方消費税 = 差引税額(国税)× 22/78(百円未満切捨て)
  8. 納付税額合計 = 差引税額(国税)+ 地方消費税

よくある質問

2割特例はいつまで使えますか?
令和8年(2026年)9月30日を含む課税期間までです。暦年で申告する個人事業者は、2026年分(令和8年分)の申告が最後になります。
3割特例はだれが使えますか?
2027年分(令和9年分)と2028年分(令和10年分)について、免税事業者からインボイス発行事業者になった個人事業者が使えます。法人は対象外です。基準期間(前々年)の課税売上高が1,000万円を超える年など、使えない年があります。
2割特例・3割特例を使うのに届出は必要ですか?
事前の届出は不要です。確定申告書に特例の適用を受ける旨を付記します。簡易課税と違い、2年間続けて使う決まりもありません。
2027年分から簡易課税にするには、いつまでに届出が必要ですか?
2026年分で2割特例を使った場合は、2027年分の確定申告期限(2028年3月31日)までに「消費税簡易課税制度選択届出書」を出せば、2027年分から簡易課税を使えます。それ以外の場合は、原則として2026年12月31日までに提出が必要です。
飲食料品の消費税が1%になると聞きました。ツールに反映されていますか?
反映していません。令和9年4月1日から2年間、飲食料品の税率を1%に引き下げる案が示されていますが、2026-11-02時点では法律として成立していません。このツールは軽減税率8%で計算しています。
2種類以上の事業をしている場合も計算できますか?
このツールは1種類の事業区分で計算します。2種類以上の事業がある場合の簡易課税の計算は、国税庁タックスアンサー No.6505 を確認してください。
入力した金額はどこかに保存されますか?
保存されません。計算はお使いのブラウザの中で行い、入力内容をサーバーに送信しません。Cookie や localStorage も使っていません。

出典は、問114(2割特例)、問114-2(3割特例)、No.6505 簡易課税制度、消費税率引下げ特設サイトです(いずれも国税庁)。

業種・売上別の計算例

業種と税込売上の組み合わせごとに、一定の前提で計算した結果を載せています。前提は各ページに書いています。

根拠(国税庁)

税率・期間・条件は次の資料で確認しています。改正があれば見直します。